top of page

パッケージ印刷で売れ行きが変わる!最適な選び方のポイントを解説

  • daiko89
  • 7月29日
  • 読了時間: 9分

更新日:8月1日


「パッケージ印刷」とは、商品の包装袋に施される印刷のこと。


商品を魅力的に見せ、ブランド価値を高めるうえで欠かせない要素です。近年は形状やデザインも多様化しており、商品の特性に合ったパッケージ選びが売上にも影響します。


では、多岐に渡る選択肢の中からどのように最適なものを選べばよいのでしょうか。この記事では、グラビア印刷を中心に、パッケージ印刷の種類や特徴、基礎知識、選び方のポイントを解説します。



パッケージ印刷とは


パッケージ印刷

パッケージ印刷の商品魅力を最大限に引き出すためには、印刷方法の選定が重要です。


ですが、それぞれの印刷方法の特性をしっかりと理解していないと最適なものを選ぶことができません。


この章ではまず、主な種類や効果について解説します。



パッケージ印刷の主な種類


パッケージ印刷にはいくつかの種類があり、それぞれに適した用途や特長があります。印刷方式によって仕上がりやコストが大きく変わるため、目的に応じた選択が求められます。


以下に、代表的なパッケージ印刷の方式をご紹介します。



・グラビア印刷


もっとも一般的に使用されている凹版印刷方式の一種で、色の再現性が高く、鮮やかで美しい仕上がりが得られます。


中ロットから大ロット生産に適しており、食品や日用品などのパッケージに多く採用されています。写真やグラデーションなど、繊細な表現が求められるデザインにも対応可能です。



・フレキソ印刷


凸版印刷方式の一種で、主に水性インキを使用するため、環境負荷の低い印刷方式として注目されています。


紙や段ボールなど凹凸のある素材にきれいに印刷できるのが特長で、近年では軟包装フィルムへの応用も進んでいます。中ロット向けの印刷方法として適しています。



・デジタル印刷


版を使わず、データから直接印刷を行う方式で、少量多品種やテスト印刷、試作品などに最適です。


初期コストが抑えられ、小ロット対応に優れていることから、プロモーション商品やパーソナライズされたパッケージにも適しています。



パッケージ印刷のオリジナル商品について


パッケージ印刷が並んだ棚

オリジナルパッケージ印刷は、ブランドイメージの定着や差別化において非常に効果的です。


特に競合商品がひしめく棚の中では、「他とは違う」と感じさせるパッケージが選ばれる傾向にあります。


デザイン面だけでなく、使いやすさや保存性を考慮した形状設計も含め、商品に合わせて最適化されたオリジナル仕様は、購買体験をより豊かにします。


たとえばチャック付きスタンド袋やマット調仕上げなど、機能性とデザイン性を兼ね備えたパッケージは、販促力を高める大きな武器になります。ダイコーでは、企画から印刷・製袋まで一貫体制で対応できるため、よりスムーズな商品化が可能です。



パッケージを引き立てるデザイン袋の効果


パッケージ印刷では、袋そのもののデザインや構造も、商品の魅力を伝える重要な要素です。特にチャック付きスタンド袋や三方袋、ガゼット袋などの形状は、内容物に応じて選ぶことで、使いやすさや保存性を高めることができます。


さらに、一部透明にする「窓付き仕様」や、印刷位置や色使いによる視認性の工夫も、商品の魅力を引き出すテクニックの一つです。デザイン袋は見た目だけでなく、機能性を両立させることで、購買意欲の向上に大きく貢献します。



パッケージ印刷の小ロットについて注意すべきポイントは


パッケージ印刷の機械

近年、小ロット対応のパッケージ印刷が注目を集めています。その背景には、市場の急速な変化や短期キャンペーンの増加により、「必要な分だけを、すぐに印刷したい」というニーズが高まっていることが挙げられます。


しかし実際には、印刷方式や生産設備によって小ロットへの適応性やコスト構造が大きく異なります。


たとえば、グラビア印刷のような凹版印刷方式では、印刷版の作成に初期費用がかかるため、小ロットであれば1枚あたりのコストが割高になりがちです。


一方、デジタル印刷は版を必要としないため、初期コストを大きく抑えることができます。小ロットや試作品の印刷には適していますが、インクコストや生産スピードの面では大ロット生産には不向きな側面もあります。


そのため、自社商品の特性や販売スケジュール、市場展開のスピード感に応じて、最適な印刷方式を選択することが成功の鍵となります。



オリジナル印刷の入稿方法


パッケージ印刷の例_アーモンド

小ロットであっても、オリジナルデザインのパッケージ印刷では、入稿データの正確さが仕上がりの品質や納期の安定性に直結します。特にグラビア印刷の場合は、製版を前提とした入稿ルールが多く、オリジナル印刷に適したデータ形式での準備が不可欠です。


具体的には、以下の点に注意が必要です。


・フォントのアウトライン化


・色指定(DIC・PANTONEなど)


・画像のリンク切れの確認


初めて印刷を依頼する方や、印刷会社によってルールが異なるケースもあるため、事前にテンプレートや仕様書を入手し、それに沿ってデータを作成するのが安心です。


ダイコーでは、初回入稿でも安心して進められるよう、Illustrator用テンプレートの提供や事前チェックのサポートを行っています。印刷トラブルを未然に防ぐためにも、入稿前の確認は必須です。



コストを安くするための小ロットの考え方


小ロット印刷では、1枚あたりの単価が高くなりがちですが、設計段階での工夫によってコストを抑えることは可能です。


ここでは、実際の現場でもよく採用されるコスト削減の考え方をご紹介します。



① 複数デザインをまとめて面付けする


同じサイズ・仕様であれば、複数アイテムのデザインを1版にまとめて印刷(面付け)することで、製版代を1回に集約できます。たとえば、シリーズ品として味違いのスナック菓子や、香り違いの化粧品サンプルなどに有効です。



② 汎用資材・既製サイズを活用する


フィルム構成や袋サイズを汎用的なものに統一することで、原材料や在庫のロスを最小限に抑えられます。既製規格をうまく活用することがコストダウンに繋がります。



③ 製袋加工を一貫で対応できる印刷会社を選ぶ


印刷会社によっては、印刷はできても製袋は外注という場合があります。印刷から製袋加工を自社一貫で対応できる企業を選ぶことで、中間マージンや輸送コスト、納期遅延のリスクを抑えることができます。



④ 長期的視点での「版保存」を活用


グラビア印刷では、初回にかかる版代がコストの大半を占めるため、将来的にリピート注文を見込める場合は「版を保存しておく」ことが有効です。2回目以降は印刷費用のみで対応できるため、長期的には大きなコストメリットが生まれます。


小ロット印刷は「とにかく少量で安く」というだけでなく、全体の運用設計や今後の展開も見据えた発注戦略が重要です。



パッケージ印刷で使われる技術


パッケージ印刷の機械

パッケージ印刷では、単にデザインを美しく仕上げるだけでなく、内容物に適した構成や機能性を持たせることが求められます。


特に食品や化粧品といった中身の性質が繊細な製品では、印刷方式だけでなく、使用する素材や構成技術も重要です。


ここでは、分野ごとに使われる代表的な仕様や素材についてご紹介します。



食品パッケージによく利用される仕様


食品パッケージには、「鮮度保持」「安全性」「機能性」が強く求められます。内容物の劣化や変質を防ぐため、用途に応じて適切な多層フィルム構成を選定することが重要です。代表的な構成は以下の通りです。


・NY/PE構成:耐ピンホール性・耐衝撃性が高く、冷凍食品や液体商品などに適しています。


・OP/CP構成:透明性が高く、軽量・低コストで、焼き菓子や米菓などに使用されます。


・アルミ蒸着(VMPET)構成:遮光性・防湿性・バリア性に優れており、酸化や劣化を防ぎたい商品に最適です。乾燥食品や菓子類、粉末調味料などに多く使われます。


また、チャック付きスタンド袋、三方袋、ガゼット袋など、内容物や陳列方法に合わせた袋形状を選ぶことで、使いやすさと保存性の両立が可能です。



化粧品パッケージによく利用される仕様


化粧品パッケージには、高級感のある見た目と内容物をしっかり守る機能性の両立が求められます。液体やクリームなど、成分がデリケートなものも多いため、遮光性や耐薬品性などの性能を持つ素材選定が重要です。代表的な仕様・素材は以下の通りです。


・マットPET構成:表面に落ち着いた質感があり、見た目に高級感を持たせつつ、柔らかさのある手触りも特徴です。


・アルミ構成(PET/AL/PE構成など):光や空気を遮断し、化粧水や美容液などの成分変化を防ぎます。特にパウチ型サンプルなどに多く使用されます。



袋に利用されるバリア機能フィルム


袋に使用されるバリア機能フィルムは、酸素・水分・光・においなどの外的影響を遮断し、内容物の劣化や風味の損失を防ぐ重要な素材です。代表的なバリアフィルムには以下のようなものがあります。


・アルミ蒸着フィルム(VMPET/VMCPP):高い遮光性・防湿性・酸素バリア性を持ち、乾燥食品、粉末調味料、スナック菓子などに多用されます。コストと機能性のバランスが良く、最も汎用性の高いバリア素材の一つです。


・透明蒸着フィルム(SiOxシリカ、AlOxアルミナ):中身が見える透明性を保ちながら、バリア性能も兼ね備えています。見た目と機能性の両立が必要な商品に適しています。


・バリアOPフィルム(バリアOPP):延伸ポリプロピレンにバリア機能を付加したフィルムで、コストを抑えつつ酸素バリア性や防湿性を確保できます。焼き菓子、キャンディー、乾麺などの軽量食品に適しており、軽包装分野で多く採用されています。



パッケージ印刷をマスターして、あなたもブランドの魅力を最大化!


パッケージ印刷を選ぶ人

パッケージ印刷は、商品の魅力を高め、消費者の購買意欲を左右する重要な要素です。適切な印刷技術を選ぶことで、コストを抑えながらも高品質な仕上がりを実現できます。


また、デザインの工夫や素材の選択によって、より印象的で機能的なパッケージを作ることが可能です。ロット管理や入稿方法を理解し、信頼できる印刷会社を選ぶことも成功の鍵となります。


ダイコーでは、グラビア印刷を中心に、高品質かつコストバランスに優れた印刷をご提供しています。デザインや素材に応じた最適な印刷提案はもちろん、小ロット対応や入稿サポート、厳密なロット管理体制にも対応。印刷の基礎から納品まで、信頼できるパートナーとしてトータルでサポートいたします。


本記事を参考に、自社に最適なパッケージ印刷の手法を見つけ、商品価値の向上に役立ててください。







 
 
bottom of page